No.14(共和政ローマA)  : 

「クレオパトラと三頭政治の関係とは?」

エジプトのプトレマイオス朝最後の女王クレオパトラは、大国ローマの二度の三頭
政治の中心人物であった二人の有力者、カエサル(独裁→B.C.44年、暗殺)とその
部下のアントニウスを魅了し、ローマによるエジプト制圧を回避してきたが、B.C.31
年のアクティウムの海戦で彼女とアントニウスの率いる軍勢はカエサルの養子オク
タヴィアヌスのローマ軍に敗れ、エジプトは滅び、オクタヴィアヌスは初代皇帝に即
位した。

<評価の観点>
関心・意欲・態度:
我が国では「世界三大美人」で知られるクレオパトラを狂言回しとして、共和政末期
に活躍したローマの有力者たちが繰り広げた歴史事象について、大きな関心を抱き
ながら学習しようとしている。

思考・判断:

二度にわたる三頭政治の勝者(カエサルとオクタヴィアヌス)とその歴史的な業績に
ついて、プトレマイオス朝エジプトの滅亡(クレオパトラの自殺)という結果を視野に入
れながら考察している。

資料活用の技能・表現:

クレオパトラやカエサル、アントニウスを主人公にした様々な映画のパンフレットを資
料として活用し、よく時代考証されたセットや衣裳などを見ることで、その時代のヴィ
ジュアルな雰囲気をつかんでいる。

知識・理解:
地中海帝国の完成(エジプトの属州化)とローマの共和政崩壊(「内乱の1世紀」の終
了と帝政成立)が連動している点に注目しつつ、過渡期のローマについての基本的な
知識を身につけている。